エンジニアと対比するブリコラージュ
作業手法はもちろん思考に至るまでこの二つの概念が存在します。
エンジニアリングとは
ブリコラージュとは
こちらはWikipediaで調べてね
この間、１５６GTAのお客様からドアバイザーの固定具（樹脂）
が経年劣化で壊れてぶらぶらしてる。。。との問い合わせが。
ディーラーでは部品だけの供給はなく同じような部品はないですか？
とのこと。
見た所S字のレールのようなものだったがサイズ的に『モノタロウ』にはない。
そこで割れたレールをS字からU字に削って見える側に配置。
みえない裏になるところを引き戸レール（ステンレス）を『コメリ』で購入
UとUを組み合わせてSを作った。
表は今まで通り裏はステンレスでグレードアップできた。
ある部品でしか修理できないと諦めるエンジニアリングに対して
ブリコラージュ的発想で解決ができた。
ブリコラージュは在り合わせの部品で一旦は解決できる強みがある。
しかしこの素人的な手法にはいくつか難点があると思う。
時代は折しもカオスな感じで野生的な何か突破口でも見つけたかのようにブリコラージュが
持てはやらされるような流れではある。
『お利口さん理論』よりも『野生的発想』
を求め出している。
前者では大きなイノベーションが起こせないと踏んでいるのだろう。
後者はみじかにある材料（経営資源でも仕組みでもよい）を見事に組み合わせ
新たなイノベーションが生まれて未知なるものが生み出されることに期待している。
冷蔵庫にあるもので組み合わせてカレーを作るみたいな。。。
ただブリコラージュのヤバさはゲンバビトには透けて見える。
素人仕事のヤバさ、難点は強度計算、経年劣化スピードの計算ができてない事に尽きる。
そもそもエンジニアリングの側からの意図を汲まないと危険もある。
素材を誤るとヒューズになっているものをただ強度をあげてしまって危険になったりする。
作品は見た目からでる変なオーラがある。素人チューニングカーみたいな
ショップデモカーとの美しさは歴然とした『差』がある。
強度の創造は経験からでしか素人にはわからず、ただ形が、用途が、構造が同じものをくっつけても
企画段階から計画的に作られたエンジニアリングとは明らかにスマートさにかけ強度にかける。
ユーザーがDIYにてブリコラージュした自動車はどこか危うい感じが見て取れる。
エンジニアリングとブリコラージュのバランスは双方をリスペクトすることが基本である。
そしてバランスの取れたとき
エンジニアリングとブリコラージュがマリアージュし、個性的な素晴らしい自動車が完成
するのではないだろうか。
そもそもこの哲学を発表した哲学者はアマゾンの奥地で現地人の生活の工夫を見て
発見したらしい。
ノルドがブリコラージュ的発想なのは、もともと正規のマニュアルを持たない、手探り。
部品がすぐに手に入らない、その場でなんとかしたい、予算がない
など常に緊急事態な感じで制限が多い中やってるから基本的構造、製作者の意図
に注視してほどよいところを探る性質になったもの。
三重県にある自動車販売店なのだがアマゾンに住んでいる人と変わらないのである。
ブリコラージュなお店にはもう一つ難点がある。
気分が乗らないと素晴らしい結果を産まない。
過去に生んだ傑作の快感を再現できず、追い込まれた状況で発揮されるため、
計画的なエンジニアリングとは対照的に、完成するまでの時間管理ができず、
いいものできそう。となるまでやれない。かなり行き当たりばったり。
単発、短期間、簡単な作業とは別の脳みそが発動するために一台作るとなると
非常に遅い、手が動かない・・・
好発想の連続を求められる場合、情熱を注げる環境づくりに時間を消費するしてしまう。
ただいいものを作りたいだけなのに。
『こんな部品ないですよ。』
『もう廃盤です』
『作ると高いですよ』
『諦めてくだい』
『乗り換えたらいかかがですか』
この発言ができれば
苦労することもなく
貧乏にならず。
鬱にもならず。
『なんとかアレとアレを組み合わせて・・・』
『なんとかなるんじゃないですか？』
『諦めないで。』
『作ったらいいじゃないですか』
なんて言ってる自分がいる。
完全に病気。
空中に投げたボールに投げた石をぶつける
XYZの軸を合わせる作業に時間を費やす
思いっきり投げて当たる瞬間を探るため何回も
チャレンジする。
なんでわざわざ空中に投げるのでしょうか。
ウルトラCの快感があるからでしょうか。
落ちてるボールに石を置くだけでいいのではないでしょうか。
こんなことしてるからお客さんを待たせる結果になる。
こんなことしてるから2000円の仕事なのに
ホームセンター巡りに1日使う。。
なんて店だ！
こんな店辞めてやる！
なんていっても
自分の店。
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